公益社団法人 熊本県理学療法士協会

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CATEGORY:予防対策

熊本県理学療法士協会「糖尿病小委員会」が作成した、安全な運動療法

このページは熊本県理学療法士協会糖尿病小委員会が作成し、県民の皆様に安全な運動療法を行っていただくために掲載しております。

糖尿病になっていない方は今後もならないように(一次予防)、糖尿病になってしまったら合併症を起こさないように(二次予防)、合併症が起こってしまったらそれ以上の悪化をさせない(三次予防)取り組みが重要であります。

このページをご覧になって県民の皆様の健康で質の高い生活を送れますことを願っております。
(注:糖尿病合併症のある方やその他の合併症のある方等はかかりつけの医師および専門医の指示のもと実施してください。)

【糖尿病を知ろう!】

糖尿病って・・・?
 皆さんご飯を食べると体を動かすエネルギーとなるブドウ糖という物質になります。
食べ過ぎ・運動不足などの生活習慣によって血液中のブドウ糖が著しく高い状態が続くようになります。
長年高い血糖状態が続くと細かい血管の障害をきたし合併症を引き起こします。

【3大合併症】

糖尿病神経症・・・手足の感覚が鈍くなります。火傷や傷に気付きにくくなります。自律神経障害など

糖尿病網膜症・・・失明の恐れがあります。

糖尿病腎症・・・進行すると人工透析が必要になります。

【その他の合併症として・・・】

脳梗塞・・・脳の血管がつまり、言葉が出にくくなったり手足の動きが動きにくくなります。
心筋梗塞・・・心臓の血管(心臓も臓器ですので栄養や酸素を伝える血管があります)がつまる状態です。
下肢閉塞性動脈硬化症・・・下肢の血行が不良になり痛みを伴う歩きにくさや潰瘍や壊疽に進行する例もあります。

ではまず予防しましょう! 
〜予防に勝る治療なし〜


何から手をつけたらよいでしょうか?
生活習慣を見直しましょう。

あなたの現在の生活習慣チェック
  食事について
  運動について
  喫煙について


個人シート

性別(男・女)
身長(  ?  )?
体重(  ?  )?  
BMI=体重( kg) ÷ {身長(m) X 身長(m)}あなたの身長における標準体重=(      )
ウエスト径(男性85?以内女性90?以内が理想)+(血圧・脂質異常・血糖)


食事について

個人シートから一日必要なエネルギー摂取量を知りましょう!
あなたの身体活動量は
 やや低い(軽作業/デスクワーク中心・主婦)25〜30㎉/?標準体重
 普通(普通/立ち仕事が多い職業)30〜35㎉/?標準体重
 高い(重い労作/力仕事の多い仕事)35〜㎉/?標準体重
 
適正な摂取エネルギー量=身体活動量×標準体重
                  *標準体重(?)=[身長(m)]²×22

例えば身長170センチで立ち仕事の多い方の場合・・・
標準体重=1.7×1.7×22=63.58?

 

注意:詳しくはお近くの管理栄養士の指導を受けられてください。


安全な運動のために・・・

運動療法の前に・・・
 セルフメディカルチェックを行いましょう!
脈拍の測り方

血圧測定の重要性
(いつもの状態に比べて血圧の変動などは無いでしょうか?

 

 安全な運動のために・・・

運動療法の前に・・・
 セルフメディカルチェックを行いましょう!
脈拍の測り方

血圧測定の重要性
(いつもの状態に比べて血圧の変動などは無いでしょうか?

 

運動の時間・頻度

運動の持続時間は、脂質・糖質の効率のよい燃焼のために20分以上持続が望ましいとされていますが最近の報告ではこま切れの運動でも良いとされています。

食後1〜2時間後に行うのが効果的です。
(食後高血糖の是正)

週に3〜5日以上行うと効果的です。

早朝・夜間のウォーキングは注意が必要!(早朝空腹時はNG!夜間目立つ反射板)

夏場や長く歩く場合は飲料水や補食の準備を!

緊急時(携帯電話・糖尿病手帳の携帯やブドウ糖の用意)の準備


足を良く見ましょう!

良く足を見ましょう。(擦り傷・靴ズレ・タコなど)

ご自身の足に合った靴選びをしましょう
  (クッション性・サイズ・ワイズ・アーチ・靴選びの時間帯)

靴下をはきましょう(白靴下が理想的)
(注意喚起:毎日同じ靴って・・・湿度が高まるので良くない)


合併症が出現

運動療法は実施できない方も多くなるかもしれませんが・・・その人らしい在宅生活が送れるように理学療法の視点にてアプローチをいたします。

住環境の提案

  網膜症の方への配慮:かすみや羞明によりコントラストの低い物は見えにくくなるので環境対策を講じる
  内部疾患をお持ちの方への配慮:火気のない暖房器具の選択し、日中は20℃前後、夜間は15〜18℃、湿度は50〜60%を目安に環境を整備しましょう。
(DMの方は感染症を起こしやすい。CAPD等での在宅医療機器を使用するための専門室の使い勝手の向上のための環境整備)
福祉用具の活用によってその人らしい生活が自宅で送れるように支援します。

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