第22回 熊本県理学療法士学会

『GO』

学会長挨拶


お問い合わせ先

熊本託麻台リハビリテーション病院

〒862-0924 熊本県熊本市中央区帯山8丁目2‐1

メールkumamotopt22@gmail.com

学会事務局長:毛利博隆

学会長あいさつ

          第22回熊本県理学療法士学会開催にあたって

22回熊本県理学療法士学会 
学会長 勝木 進 

厚生労働省は、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで住み続けることができるよう、「地域包括ケアシステム」の構築を推進しています。この事業において我々理学療法士の役割として、「介護予防」と「地域ケア会議」への参画があります。「介護予防」では、介護予防教室での運動指導など既に協会事業としても取り組みが始まっています。一方、多職種が連携する「地域ケア会議」では、自立支援型の介護予防マネージメントに理学療法士の活躍が求められています。また、この度の診療報酬改定でも、「地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進」など、事業を具体化する内容となっています。
このような情勢の中で、前々回のテーマ「参画」では地域包括ケアシステムに理学療法士として参画していく必要性を、前回のテーマ「変容」では多職種との関りや新制度に向けて自己の変容の必要性を提起されました。今回、それらの流れを受け「今こそ実践のとき」と自ら行動を促す意味で学会テーマを「GO」としました。
今回の講座やセミナーについて、まず、市民公開講座は熊本大学政策創造研究センター教授の都竹茂樹先生にご登壇いただき、『「4秒筋トレ」の理論と実践』についてご講演いただく予定です。先生は、災害復興支援事業として避難所での高齢被災者の廃用予防にも取り組まれており、そこでの知見や集団療法の技を学びたいと思います。次に、特別セミナーTでは、Business Communications Office代表の松本文美子先生を講師にお招きし「医療職種のためのビジネスマナー講習」のテーマで講義していただきます。今後、医療職種だけの事業ではなく行政や一般企業と連携・タイアップした事業が進んでいく中、限られた環境の中でのコミュニケーションが多い私たちの職種にとっては必要不可欠な内容だと考えています。特別セミナーUでは、一般社団法人動きのコツ協会代表理事の生野達也先生を講師にお招きし「在宅生活における動きのコツの教え方」をテーマに講義していただきます。先生は、脳卒中後遺症の回復を諦めず楽に動く喜びを広める活動をされている方です。何れも、これから私たちが介護予防事業や多職種と連携・協同する場面で、即実践に活かせる術を会得できる内容であると楽しみにしております。
演題発表については、例年行われている口述発表に加え、ポスター発表も設けましたので、それぞれの優位点を活かした発表となることを期待しています。
また、今回より運営について新しい試みを致しました。まず、開催時期を例年より2ヵ月早くしています。理由としては今年度から日本理学療法学術大会・全国学術研修大会の開催時期の変更に対応するためです。次に、従来の学会抄録集の全員配布を改め、県理学療法士協会HPにリンクされた学会サイトよりダウンロードと印刷ができるようにしました。これは学会運営費の大半を占め、なおかつ年々増え続けている製本印刷代や郵送代を削減する事で、皆様からご協力いただいている協会費をより有効に活用にするための一助となると考えたからです。また、協会員の共有財産として持つべきは物ではなく情報であると考え、より昨今の情報化社会への適応を目的ともしています。私達の学会運営も情勢の変化に参画・変容し、実践していきたと思います。
最後に、この学会が参加された皆さんにとって、実践に一歩踏み出すきっかけとなれば幸いです。それでは皆さん、会場でお会いしましょう。